ブックタイトルJAびほろ広報 グリーンタイム 2014年8月号(No.582)

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概要

JA美幌の組合員向け広報誌 グリーンタイムを紹介します。

7 今月の運勢【乙女座】8・23~9・22【全体運】落ち着いた気分で過ごせそう。自分の仕事が終わったら周囲の手助けをすることで、自然と人気者になれます。【健康運】ストレッチをすると心身とも良い刺激に。 【幸運を呼ぶ食べ物】トマトその2 .混合医療の規制緩和とは?TPPと同時進行で動いているのが政府の規制改革会議です。TPPと直接的な関係はありませんが、論議する内容には近似しています。この規制改革会議で医療分野として大きく取り上げられているものが、「患者申出療養」(仮称)という制度です(平成26年6月10日、新聞報道)。いわゆる混合診療と言われるもので、現在は国民皆保険の医療保険制度の下で保険適用と保険適用外(自由診療)のものを併用することは原則できません(評価療養、選定療養を除く)。保険適用が認められた医療行為だけが医療保険制度として支払われ、もし保険適用外の医療を受けると全額が自己負担となります。2014年6月末にとりまとめられる予定の患者申出療養は、保険適用部分と、保険適用外部分とを併用するいわゆる混合診療を認めようとするものです。現在までの報道では、(1)患者さんの希望に沿って幅広い分野の医療を受けられるようにする。(2)患者申出療養を受診できる病院数を全国的に展開する。(3)現在の評価療養では6~7ヶ月要している審査期間を申請から2~6週間以内にする。などが挙げられています。外国では承認されているものの、国内では未承認の薬を求める患者さんも多く、この制度の推進に賛成の方も多いでしょう。しかしながら、本制度の推進には問題点も多く含んでいます。ひとつに、保険適用されていないものを医療行為とすることは、安全性・有効性に問題を生じる可能性があります。現在の保険制度の下の医療行為は、臨床試験を経て安全性・有効性が裏付けられたものです。しかしながら患者申出療養が認められるようになると、安全性・有効性試験が十分でないものが医療として認められる可能性があります。医療行為による有害事象が出現したときの対応は保険適用外となり、多額の自己負担を生じる可能性があります。新薬の承認に時間がかかるいわゆるドラッグラグの解消のために混合医療を認めるというのではなく、ドラッグラグ解消のための施策の実施を先に進めるべきでしょう。さらに、医療費負担にも大きな変化を生じる可能性があります。ある種の医療行為を受けるためには高額な自己負担費用が必要となることが想像できます。たとえば、現在も評価療養として混合診療が認められているがん治療のひとつに重粒子線治療があります。この治療の自己負担は約300万円であり、健康の維持にひとり一人の経済状況とが関係してきています。自由診療部分は国民皆保険ではカバーできない医療行為であるため、民間医療保険に加入するケースが増えるでしょう。国民にとっては新たな負担となりますが、アメリカの大手医療保険会社にとっては大きな追い風となります。約40兆円にものぼる日本の保険医療費を見直すことは極めて重要です。しかしひとり一人の大切な命を社会全体で守るという考えは、日本人として守り抜くことが必要なのではないでしょうか。医療における規制は、安心・安全を守るために作られてきたものがほとんどです。改革ありきではなく、安心・安全を第一にした規制の見直しを進めていただきたいと考えます。TPP・規制改革と私たちの医療を考えるその2TPP「環太平洋パートナーシップ」は、太平洋に面する加盟国の国々の間で貿易の自由化を促進させて、国の経済を発展させるべく政府が進めている国際条約です。農業をはじめ工業製品、検疫など様々な分野で自由化の論議がなされています。ここではTPP・規制改革が私たちの受けている医療にどのような変化をもたらす可能性があるか、お話を進めてみたいと思います。TPP だけでなく規制改革を併記したことには理由があります。現在論議が繰り広げられている規制改革会議の項目中には、従来TPP で論議されようとしていた項目が組み込まれているからです。TPP の多国間協議のテーブルで緩和を目指すのではなく、日本国内で規制緩和を実施しようとするものです。私たちの受けている医療に直結する論点となりますので一緒に考えていきたいと思います。根 本 昌 宏 略歴所 属 日本赤十字北海道看護大学    看護薬理学領域 准教授    薬学博士 薬剤師出 身 茨城県水戸市        略 歴平成4年3月 北海道医療大学       大学薬学部薬学科卒業平成6年4月 日本メジフィジックス株式会社       中央研究所薬理学研究員平成11年4月 日本赤十字北海道看護大学       助手平成14年3月 北海道医療大学薬学部       薬学研究科薬理学専攻       博士課程修了 薬学博士平成14年   ロンドン大学       セントジョージ病院       生理学教室留学平成17年4月 現職